〔B L〕朽ちた無花果

「…あれ、晴さん顔赤いけど。」

「っうう、これは…」

「もしかして、こっちの方が俺にドキドキする?」

「ドキド…っ、違います!
なにをそんな、恋みたいに言ってるんですか!」

「素顔の俺に照れてんのかなーって。
そっかそっかー、じゃあ2人きりの時はずっと素顔でいよ。」

「なっ、なんでっ…」

「晴さんの照れた顔、見たいから。」

…やっぱり、アイドルは狡い。
どこをどういう風にすれば相手を落とせるか知っている。

「………っ、////////////」

「はは、顔真っ赤。」

別に、好きになったわけじゃない。
ただ、格好いいなーと思ってしまうだけで。

そもそも、男同士…いや、僕がそれを口にする資格はないな。

「っとやべ、俺撮影あるから。

…ホントはもっと晴さんと話してたいんだけど。」

そうやって、また…っ!
絶っっっっっ対確信犯だこの人!!

「耳元でささやかないでください!」

息が、耳にっ…!

「晴さんも、敬語やめろよ。
つーか、これから晴って呼ぶから。」
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