マスク男子

観覧車に乗って、どんどん地上が離れていく風景を見ている


「綺麗だね!」

「そーだね。楽しい?」

「うん!」


ここでお父さんはお母さんに告白したんだよね
我が父ながら素晴らしいシチュエーション

でも、私はお父さんよりロマンチックに
そして、乙女チックな展開が欲しい


「ねぇ、ねぇ郁くん」

「んー?」


玉砕覚悟でお願いをしてみます
目を閉じて、キス待ちしてみる
たぶん、察しのいい郁くんなら理解できるはず


「……はぁ」


目を閉じてるから見えないけど、郁くんが溜め息を吐いたのは分かった

やっぱり欲張り過ぎたか…

諦めて目を開こうとしたら、肩に郁くんの手が置かれた

え…?ま、まさか…


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