嘘つきスノウ 〜上司は初恋の人でした〜
おまけに奈々の話しを唐突に思い出す。
池上くんが会長の外孫・・・・・・・・・・?
10年前以上にわたしの手の届かない人のようだ。
朝礼のとき、営業一課の3人いる女の子は色めきだった。それは当然の反応だろう。28で主任は異例だ。課長のすぐ下、大体30越えたくらいの役職だ。
しかも独身、高身長、一流大卒、涼しげなイケメンときたら騒がない方がおかしい。
「めっちゃ高スペックねぇ。成海ちゃん、がんばらないと」
唯一女性既婚者の原田さんに言われる。
「何をですか?」
「何をって、ウチの課の女の子の中で年齢の順番から言ったら成海ちゃんが一番でしょう」
「年齢でモノ言わんといてくださいよ。別に焦ってもないし、どうぞ若い人お先にってカンジなんですけどね」
「成海ちゃん、ひょっとしてめっちゃ理想が高い?」
「逆ですよ、理想なんてあらへんのです。ただ『お前がいちばん好きやて』言うてくれる人が現れるんを待ってるんです」