この度、友情結婚いたしました。
『えぇっ!勤め先に琢磨がいた!?嘘でしょ、冗談でしょ?』

「それが残念ながら、嘘でも冗談でも、ましてや夢でもないから困っているの」


あれから事務所を後にし、ホームセンターやスーパーなどに寄り道していたら、家に着く頃には夕方十八時を回ってしまっていた。


慌てて家事をこなし、夕食の準備を一段落したところにタイミングよく、あさみから電話がかかってきたのだ。

友情結婚生活を心配して電話をくれたようだけれど、それ以上に琢磨との再会に驚いている様子。


急に黙り込んでしまったと思ったら、電話越しからは盛大な溜息が漏れた。


『びっくりしすぎて一瞬フリーズしちゃったわ』

「でしょうね」


声が聞こえてこなかったのだから。


テレビをつけソファーに腰を下ろし、ニュース番組を見ながら話を続けた。


「それもさ、あっちはなんとも思っていない感じで。……こっちなんて気まずいやら、今後どうしようやら軽くテンパっていたからさ。なんか拍子抜けしちゃったというか、さ……」
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