この度、友情結婚いたしました。
『あぁ。……お前も疲れてるだろうし、料理しなくていいならと思って行くってもう言っちまったから、さっさと帰ってこい。アホまどか』

「なっ……アホだと!?ちょっと春樹!?」


一方的に言ってさっさと切られてしまい、電話越しから通話が切れた音が虚しく響いてくる。

なんなんだ、一体!
アホって言うな!……それになによ、悪態ついておいてサラッと優しい気遣いしてんじゃないわよ。


少しは私に家事任せっぱなしなのを、悪いと思ってくれているのかな?と思うと、少しだけ苛々が収まっていく。


「バカ春樹め」


ポツリと悪態つきながらも、なんともいいがたい歯がゆさに襲われる。

春樹のくせに気遣いなんてするせいだ。

そう思いつつも、言われた通り足早に最寄り駅へと向かった。


春樹の言う通り、最近疲れているしここはお言葉に甘えさせてもらおう。


料理を作らなくていい開放感に浮かれていたものの……後にこの判断に後悔することになった。
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