この度、友情結婚いたしました。
感謝の気持ちを素直に伝えると、真希さんもまた嬉しそうに口元を緩ませた。


「場所決めとかは全部たくちゃんがやってくれるから、あとで好みの料理とか教えてあげてね」

「え、なんすかそれ。聞いていないんですけど」

小さな事務所内では、四人それぞれの会話なんて全て筒抜け状態だ。
黙々と仕事をこなしていた琢磨だったけれど、初耳だったようですかさず会話に入ってきた。


「あら、聞いていない?主人がたくちゃんに頼むからって言っていたんだけど……」


真希さんがそう言うと、琢磨は呆れめたように深い溜息を漏らした。


「真希さん、俊哉さんの奥さんのくせに分かっていないんですか?あの人が仕事以外のことを長期間覚えているはずないじゃないですか」


ん?どういう意味だろう。


「アハハ!確かにそうだったわね。ごめんなさい、私としたことがうっかりしていたわ」

「勘弁して下さいよ、本当」


豪快に笑う真希さんとガックリ項垂れる琢磨。

ふたりの話に入っていけない私は、見守るしかできない。

それに気づいてくれたのか、真希さんは笑いを堪えながら理由を話してくれた。
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