この度、友情結婚いたしました。
さっきのことといい、お財布のことといい……。
本当に昔と変わらないんだな。

私の考えていることとか思っていること、なぜか琢磨にはお見通しなんだよね。
だから下手に嘘なんてつけなくて、いつもバカ正直に話しちゃっていたっけ。


そんなことを考えている間にエレベーターは一階に辿り着き、琢磨と共に外に出る。


「なんか希望はある?」

「奢ってもらう身なので、なんでも」

「フッ、了解」


少しだけ笑った顔に不覚にもドキッとさせられてしまう。


なにその〝仕方ねぇな〟的な笑みは!
調子が狂ってしまう。


晴天の中、琢磨とふたり肩を並べて歩いていると、どうしても思い出してしまうのは昔のことばかり。


琢磨と付き合い始めてから、休日はもちろん、放課後もこうやってよくふたりで歩いたな。
別に行き先は決まってなかったけど、街をふたりでブラブラ歩くのが好きだった。
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