この度、友情結婚いたしました。
「そこでひとつ目の質問。……さっきの話聞いて、率直にまどかはどう思った?……あいつとやり直したいって思ったか?」

唐突な質問に、どう答えたらいいのか分からなくなる。

どうしてそんなことを聞くのだろうか。それよりも……。

「逆に聞くけど、私が琢磨とやり直したいって言ったら、春樹はどうするつもりなの?」


そうよ、いくら私達の間に愛情がないって言っても、法律上はれっきとした夫婦だ。
それなのに、私が琢磨とやり直すって言ったら、あんたはどうするつもりなの?

腕を掴まれたまま、互いに見つめ合う。


春樹の表情は変わらなくて、今なにを考えているのか全然分からない。
だから聞きたい。……どうするつもりなの?

少しの沈黙の後、春樹はゆっくりと口を開いた。


「そんなの、俺が聞きたいよ」

「――え?」

途端に春樹は苦しそうに表情を歪めた。


「ぶっちゃけまどかと琢磨が別れる原因を作ったのは、俺だろ?……俺がいなかったら、お前らは今も続いていて、まどかと結婚するのはあいつだったかもしれない」


「それは違うよ、春樹。……琢磨の気持ちに気づけなかった私が悪かったの」


そうだよ、春樹はなにも悪くない。
だって私達が付き合い始めてから、気を遣ってくれたじゃない。
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