この度、友情結婚いたしました。
「嫌い同士で結婚するわけじゃないんだ。大丈夫、絶対うまくやっていけるよ。……それに俺、まどかが他の男と結婚して、思うように会えなくなるの嫌だし。お前とはこうやっていつまでもふざけ合っていたいんだよ」

「……っ!」

あぁ、もうダメだ。
さっきの言葉で完全に気持ちを持っていかれてしまった。

春樹の言う〝友情結婚〟もいいのかもしれない。
変に恋愛感情を持たない結婚の方が、案外うまくいくのかも。


この時の私はどうかしていたんだと思う。

「だからさ、まどか。……俺と結婚してよ」

いつになく甘い顔して春樹に囁かれるように言われた言葉に、頷いてしまったんだ。




それからはもうトントン拍子に話が進んでいった。

ふたりの新居とか、親戚との顔合わせとか。
そして春樹にとっては不本意だった結婚式の日取りも。

< 58 / 379 >

この作品をシェア

pagetop