この度、友情結婚いたしました。
ネクタイを握る手の力も弱まってしまう。

まさか春樹ってば、初日からいきなり遊んできたわけ!?

彼の女癖の悪さに呆気にとられている私に追い打ちをかけるように、春樹はクッションを抱きしめながら呟いた。


「まみ、もう無理……」

「……っ!」


まみだと!?
夢の中でさえ女とイイことしているわけですか!

こんなバカなやつを私は昨夜、ずっと待ち続けていたっていうの?

幸せそうに眠る春樹の寝顔を見れば見るほど、怒りが込み上げてくる。

グッと怒りを押さえ、そのまま立ち上がり、ある物を手に取り、再び気持ち良さそうに眠る春樹の前に立つ。

「バカ、そこやめろって」

相変わらず幸せそうな夢を見ている春樹めがけて、ファブリーズを思いっきり噴射した。

「えっ、わっ!なんだよ、これ!!」

途端爽やかなミントグリーンの香りに包まれ、春樹は飛び起きた。
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