この度、友情結婚いたしました。
それにしても気まずい。

高校を卒業して以来だから……げ、もう十年も会っていなかったことになるんだ。

時の流れの恐ろしさを感じてしまう。


でも、そっか。
琢磨、弁護士になったんだ。


ふと昔の懐かしい記憶が蘇る。


「……夢、叶えたんだね」


昔、琢磨が語っていた夢の話を思い出してしまい、こっちから声を掛けてしまった。


「あっ、あぁ。一発では無理だったけど、どうにか、な。……それにしても驚いた。まどかがあんな昔のこと覚えているとか」


私が十年以上前のことを覚えていたことに、驚きを隠せない様子。


煙草を灰皿に押しつけ、少しだけハニかむ姿に、ますます昔の記憶が蘇っていく。


なによ、驚いたなんて。
こっちは忘れたくても忘れられなかったわよ。

なんせ初めて好きになった人で、初めての彼氏で。
キスもその先も全部あんたとしたんだから。
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