姫と年下王子たち
由香里の呼吸も落ち着き、せわしなく動いていた救急隊員もようやく手を止めた。


「…あの、由香里は……」


さっきまでの由香里の乱れた呼吸が気になっていた。


「おそらく、熱中症だよ」

「…熱中症」


この季節になるとよくニュースで報道してるけど、まさか身近な人がなるとは思ってもみなかった。


「…大丈夫なんですか?」

「ああ。でも、病院で点滴を打つ必要はあるけどね」
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