姫と年下王子たち
そんな由香里の顔を、俺はゆっくりと覗き込んだ。


「…気分はどうだ?」


うっすらと開けた目で、俺を眺める由香里。


「涼…?なんで…ここに…?……夢?」


どうやら由香里は、今の状況を理解できていないようだ。


「夢じゃねーよ。現実だよ」

「…え?もしかして、ここ…病院?」


白いカーテンで仕切られ、白いシーツが敷かれたベッドに寝かされているということに気づいた。
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