ずっと好きだったんだよ 番外編 ~悠也 side~
「奈緒を他の誰かに取られてもいいのかよ。なぁ、悠也。素直になれよ……」


陽輝は優しい表情で俺を見ていた。


「でも……、今さらじゃねぇ?」


俺は、一度、奈緒の気持ちを断っている。

それは、昨年の秋の事。

今さら、俺の気持ちを言っても……


「奈緒はもう悠也の事をふっ切ったのかもしれない。奈緒からしたら、今さらなのかもしれない。でも、悠也。自分の気持ちに気付いたんでしょ?じゃぁ、このままでいいの?悠也もちゃんと自分の気持ちを伝えなきゃ、前に進めないよ?」


それまで黙っていた萌実が口を開く。


「……わかった」


そう言って、俺は席に戻った。

佐々木は俺の席に座って、俺の大学の頃の話をしていた。


「佐々木……。お前、何やってんだよ」


そんな佐々木の後ろに立つ。

ヘンな事、言ってねぇだろうな。

そう思いながら。


「えっ?いやぁー、お友達になろうかなぁ、って思ってね。ってか、阿部の周りって可愛い子多くない?だって、奈緒ちゃんと綺那ちゃん、可愛いだろ?それに、前に会った……、えっと……、あっ!栞ちゃんも可愛かったじゃん!」


佐々木がいつの間にか、奈緒の事を“奈緒ちゃん”と名前で呼んでいる事が気に入らなかった。


「だから、なんだよ」


にこにこ機嫌良さそうの話す佐々木の態度に、俺の機嫌はますます悪くなる。


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