SEXY-POLICE79
力なく滑り落ちる桐野の手に、すぅと閉じられる瞼。嘘だ!嘘だ!嘘だ!嘘だ!!

「桐野!!目を開けてくれっ。桐野警部補!!」

叫んでもゆすっても、彼が目覚めることはない。

背中にへばりついていた巨大ミミズも剥がれ、須田は桐野を床にねかす。頬に触れた。

まだ、温かい。

「あは…あははははは!!だから人間は弱い生き物だって言うのよ!馬っ鹿じゃない。他人をかばって自分から死にに行くなんて。馬鹿も馬鹿、大馬鹿モノよ!」

女はキャハハハと腹を抑えて盛大に笑い散らす。

ヒトを殺しておいて罪悪感というものがないのか、この女は。余程多くの人間の命を手にかけてきたのだろう。女の狂った笑い声は絶えぬことはない。

「…まぁいいわ。扉を開くにはどうせあんたの肉体も必要だったんだから。暴れられるより先に死んでくれて手間が省けたってもんよ。さぁ退きなさい。死にたくなかったらね」
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