SEXY-POLICE79
その時、上の階から激しい爆発音が響いた。びしびしと鳴る地響きに上から砂が降ってくる。女はまだ狂ったように「キャハハハ」と笑って出口めがけて走っていく。まさかこのビルごと俺たちを生き埋めにするつもりか。

「まさか死体まで運ぶ気?君」
「当たり前だ」

自分よりも体格の大きい彼を運ぶなんて、時間がかかるし無理がある。しかし、それでも須田は彼を運ぶと言って聞かなかった。桐野幸四郎、実に君は僕を楽しませてくれる。そして君は尽く僕を裏切ってくれるよ。

「――――願いを、言ってごらん」
「え??」
「君の願いを」

願いなら、決まっている。生きていてほしい、生きていてほしかった。君がいない世界なんて、死んでいるのと同じだから。生きてほしい、けして叶わない願いでも生き還ってほしい。そして今度こそずっと―――…ずっと側にいてほしい。叶わないとわかっていても、これだけは言わせ下さい。

「――――生きて」
「願いはきいたよ」

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