SEXY-POLICE79
柳沢の言葉に須田は一気に血の気が引いた思いがした。
刑事が三人殺害された、それも心臓を…。
確か桐野警部補が撃たれた場所も心臓辺りだったはずだ。しかし彼は奇跡的にも心臓から本の数ミリ銃弾がずれていて一命をとりとめたのである。

「まさか…な」

自分がもし犯人なら一度失敗した相手は暫く放して、油断させておくのが得策だろうと考えるが、それは犯行が一人の場合、逆に複数いた場合は必ず一人ぐらいせっかちなやつがいるはずだ。

まぁ、そんな簡単に犯人の行動がわかるわけもないが、何もしないよりは行動を起こしたほうがまし。須田は自分の車に乗り込んで、桐野の後を追おうとすると、柳沢が、僕もと助手席に乗り込んできた。

「先輩とは長い付き合いですから、大体の見当はついています。事件って聞けば先輩なら即、現場捜査ですからね。ほんと直情的な性格というか…なんというか」

「そうだね。それじゃあ行こうか」

車は道を駆け抜け、風は大地を吹き荒らす。

殺害された三人の刑事たち、その共通点は皆心臓を一撃ちされた事と焼死体ということだけ。何故刑事が殺されたのか、そして桐野警部補が狙われたわけとは。

血塗られた幕は遂に開かれ、今ここに贄を求める。






  ☆☆☆





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