まるでペットのような彼
言葉にしずらく、言い淀んでいると…


「わかったわよ。どの子?名前とかわかるの?」
と奈央子が言ってくる。


「うん。ハル」
ハルは、悠の源氏名だ。


「えっ?」
また奈央子がビックリしている。

「ハルって、一番若い子よね~」
驚きの声で呟く。


そうですよね。
私もそんな若い子を指名することになるなんて、思ってもみなかったもの。


奈央子が悠を指名してくれた。
私たちの前にくると、ニッコリと微笑み「お久しぶりです。呼んでいただいてありがとうございます。」なんて丁寧に挨拶してから、奈央子と私の間に座る。

開けたばかりのシャンパンを注いで、乾杯する。


奈央子から見えない角度のテーブルの下で、私の脚に手を伸ばしている。
触れられている部分から悠の体温が伝わり、ジンジンと痺れたように感じる。


「ハルくん。郁美とどんな関係なの?」


奈央子がストレートに聞いてくるから、反応に困ってしまう。

「どんなって…男と女?」
何ともなしに、悠がそう答えるもんだから…
同様して、グラスを落としそうになった。


「郁美は、そこらの遊びの女と違うんですけど…」


「わかってますよ。」

シレッと営業スマイルを浮かべて返事している。


まったく、本気なんだか冗談なんだか、わかりずらい。







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