まるでペットのような彼
うっ…
奈央子の視線が痛い。


「奈央子さん。あまり郁美さんを苛めないであげてください。」

穏やかに言う悠。


「ふぅ~、だから~言えなかったのね。」


指名しただけで、一発でバレるってどうなのよ。
なんだか突っ込み処満載な私なんですけど…

奈央子の言葉に悠がチラッとなんとも言えない表情で私のことを見る。

そんな整った顔で、表情を使い分けちゃうなんてズルいよ!なんて思ってしまう。


「ま…なっちゃったもんは、しょうがないから、節度は、守るのよ。」

まるで親かと突っ込みを入れたくなるような、奈央子のお言葉。




店も混んできて、悠が指名が入ったからと席を外したタイミングで、私たちは、店を出た。




「意外~」

呟くような奈央子の言葉。

「なにが?」

「郁美とハルくんよ。」

まあ、それについては、私のほうが、意外に思っている。
言葉にしないけど…

「郁美って、ホストとか好きにならないと思ってた。いままでだって、お堅い真面目そうなイメージの人とばかり付き合ってたじゃない。」

まあ、たしかに、そうだから否定しない。


「自分でも意外だもん。」

「そんなんだ。しかもあんな若い男の子となんて、犯罪一歩手前?みたいな?」

奈央子さん。あなた、なんてこと言うんですか~








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