まるでペットのような彼
店先で話しをしていたら、店内から女の子が走って出てきて、私たちにぶつかった。


「あ、すみま…」

女の子は、途中で言葉が止まっている。

かわいい娘だな~
髪の毛を縦ロールで、化粧バッチシの付けまつげなのか、長い睫毛をバッサバサさせて、大きな瞳を瞬かせてる。
ふっくらとした唇には、グロスが艶やかにのっている。

大きな胸を惜し気もなく強調するような服装で、短いスカートは、若々しい綺麗な脚を晒している。


会社帰りの私は、ナチュラルメイクにオフィスカジュアルなスーツだ。



そんな目の前にいるかわいい娘が、人のことをマジマジと見ている。

たまりかねて、奈央子が言った。

「ぶつかってきといて、きちんと謝らないの?」

「あんた黙って…そっちのあんたハルのなに?」

「そんな言葉つかい、あり得ないでしょう。なに考えてるのよ。」
奈央子は、黙るところか反論してる。

「このオバサンが煩いな~あんたには、用ないよ。」
目の前のかわいい娘は、ハルのことが好きなんだな。と、ぼんやりとお似合いかもなんて思ってしまう自分がいてつい苦笑してしまった。

「なに笑ってるのよ。」
なんだか、彼女の逆鱗に触れてしまったようだ。

また店から、今度は、悠が出てきた。

「マユ…なにしてんだよ。」
そうしたら、マユと呼ばれた彼女がハルの腕に絡みついて
「ハル~。ハルがあんな顔をするから、ついどんな人か見にきちゃったんだよ。だけど、私の勘違いよね。こんなペチャまな板の女子力のないオバサン、相手にするわけないもんね。」


媚びたように女の武器全開で悠に訴える。

「ちょっと、オバサンとか好き勝手行ってくれるじゃない。」
エスカレートしそうな奈央子をなんとか抑える。

「マユ…」

困った顔をして、マユって娘を見ている。
その顔を私たちに向けて
「奈央子さん、郁美さん、今日は、ごめんなさい。」
悠が謝った。








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