まるでペットのような彼
なんだかんだとあったけど、クリスマスまで詰まってた仕事がやっと落ちついた。

やった~!と、部署のみんなで言ったのが19時。
そのときに、大半の社員が帰って、残務整理と次の仕事のための準備とを管理職以上の人が残ってしている。

それでも、クリスマスということもあり、家族のためにと、早めに帰っていく。

22時になったときには、私と他数人だった。



(はぁ~、ちょっと遅くなっちゃったな。)
どうせ予定もないし、悠はクリスマスイベントで仕事だしね。
残業だって、できる人がある程度負担してもよいと思っている。

帰る前に、喉を潤そうとラウンジへ飲み物を買いにいった。
いつものように、ミルクティー。

一人、ラウンジで飲んでいたら、同期で営業担当の笹谷くんがやってきた。

「あれ?一条、残業?」

「うん。笹谷くんも?」

「ああ、クリスマスだってのにな~、たしか一条、彼氏いるんじゃないの?残業してて大丈夫なのか?」

「えっ?そんなこと…」

「あ~あ、顔を赤らめちゃって、噂だと思ってたら、ホントなんだ~。それで、なんでクリスマスに残業してんだ?」

「…予定がないからよ。」

「彼氏いるのに、予定がない?」

「そういう笹谷くんは、彼女いたんじゃなかったっけ?」

「あ~、別れてるよ。」

「えっ?そうだったの?ごめんなさい。」

「あぁ、いいよ。気にしてないから。それより、彼氏がいて予定がないってマズい気がするんだけど…そいつ大丈夫なのか?」

「心配ありがとう。大丈夫だから。」

「そうなのか?」

「私ってそんな心配?」

「まぁ、恋愛には、な~」

「…」
奈央子にも似たようなこと言われたし、心中複雑すぎるわ。

「気づいてないみたいだけど、仕事できても恋愛に疎いって噂になってるぞ。」

「え~っ、なんかショック」

「同期は、気づいてたぞ」

「なんでそう思ったの?」

「一条って、好意を持って近づく異性をナチュラルに躱すから、計算してるならすごいと思ってたんだ。」

「えっ?そんな人いた?」

「やっぱり、気づいてなかったんだ~」

「どういう反応よ!」

「知ってくうちに、そんな計算で動ける奴じゃないってわかったからさ。」

なんて言ったらよいかわかんなかった。





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