ハピネス
惟万理の言葉に、比嘉君が気マズそうに後頭部に手を当てた。


「比嘉君……?」


「お兄ちゃぁーーんっ!」


瞬きを繰り返す私と惟万理の前で、女の子が両手を広げて比嘉君に抱きつく。


「おわっ!ちょっ、お前あまり暴れんな!」


「ねぇお兄ちゃん。このお姉ちゃん達、お兄ちゃんと士源君のお友達なのーー?」


慌てて女の子を抱き止める比嘉君に構う事無く、女の子は無邪気に……って………


「「お、お兄ちゃん!?」」


えっ?今あの女の子、比嘉君の事“お兄ちゃん”って呼んだ!?


「オイ龍汰…これはもう誤魔化せないぞ」
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