ハピネス
こんなシーン、天祢に絶対見せられない。


もし見られたら…なんて、想像するだけで嫌だわ。


なんでかって?まぁそれはいつか説明するとして。


すぐ目の前で白い2つの羽を生やした天使に耳を近づけられてる事も知らずに、比嘉君は………




「…わ…たく……ん…よ。………にだ…は――――…」




変わらずのボソボソ声だったけど、何せ私は比嘉君の口元のすぐ近くに耳を寄せているのだ。


だから、聞こえた。


彼が何を訴えていたのか、ハッキリと。


「ハァ?だからなんて言ってるんだよ!途切れ途切れにしか聞こえないんだけど!!」

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