ハピネス
「とりあえず、ちゃんと謝らなきゃ…」


ただでさえ“クラスメイト”から全く進展出来なかった関係を、前進どころか後退なんてさせたくない。


オレの決心は足を一歩一歩踏み出す度に、強まっていったのだった。


にしても…さっき士源と話してる時、途中でフンワリと優しい、嗅いだ事無い香りがした気がしたんだけど……


オレの気のせいだったのか?


まさかあの場にオレと士源の他に“もう1人”がいたなんて、この時のオレは全く気がつかない。


そしてその事をずっと知らされないでいく事に感謝しなきゃいけない事も知らぬまま、邂逅の時は近づいていた。



【完】
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