ハピネス
「あーーごめんね。少し用事が出来ちゃったから、今から外出られる?天祢」


偉そうに両手を腰に当て、姿勢良く私の背後に佇むリリアの青髪が、フワフワと揺れる。


「い、今から!?だけど私まだお弁当食べ終わって……」


「本当はもう少し後にしようって考えていたんだけど、“ソレ”の説明はやっぱり早めにしとこうと思ってね」


偉そうにしてても美人は美人なんだなと思いつつ、惟万理に怪しまれない様に会話を続けていると、リリアは私の胸元を指差した。


ソレ……?ソレって?


胸元に手を当てると、何やら硬い物が制服越しに掌に当たる。
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