無愛想で糖度高めなカレの愛
ようやく部屋に上がった私達は、手を繋いでリビングを素通りした。

まっすぐに向かった先は、もちろん寝室。お互いにコートを脱ぐと、ベッドに腰掛け、私は夕浬くんの眼鏡に手を掛けた。

ゆっくり両手でそれを外すと、絵のように美しい顔が露わになる。それが合図になったように性急に唇を奪われ、キスをしながらお互いの服を脱がせ合った。

無駄な肉がない均整のとれた彼の上半身と、下着だけに隠された私の素肌がさらされ、もう緊張で心臓がはち切れそうだ。

そっと私の肩に触れた手でベッドに倒されると、また唇を重ねた。


「明穂さん……」


繊細なガラス細工を扱うように優しく、私の太ももからくびれ、胸へと手を滑らせる夕浬くんは、熱い吐息とともに声を漏らす。


「ずっと、あなたが欲しかった」


切なくも甘い言葉を囁かれ、どうしようもない愛おしさが込み上げる。

私、こんなに想われて幸せ者だ。

縋り付いていた過去の想いも振り払わせてくれて、あの時以上に誰かを愛したいと思わせてくれたあなたに、私もたくさんの幸せを与えたい。

下着も取り払われ、心まで裸にされた私には、もう何の迷いもない。

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