無愛想で糖度高めなカレの愛
やっぱり黙っていられずに、私は河瀬くんに妹のことを話した。

静かに聞いてくれていた彼は、小さく頷いて眼鏡を押し上げる。


「……なるほど。それで行き場がなくて困ってると」

「そういうことです」

「たしかに、妹さん達はなんやかんやするでしょうね」


美結ちゃんのデスクの上に置かれた、彼女お気に入りの小さなクマのマスコットを指先で弄りながら、そんなことを言う河瀬くん。

無表情でクマさんをちょいちょいと弄っている姿が妙に可愛い。

けど、“なんやかんや”って言い方が。

笑いそうになりつつ、この彼からそんな発言が出たことを少しだけ意外に思う。


「……河瀬くんでもそう思うんだ」


研究にしか興味がないらしい彼が、男女のことでどんな考えを持っているのか気になって、本音を漏らした。

彼はクマさんをデスクの隅に戻しながら、きっぱりと言い切る。


「付き合ってるなら当然でしょう。というか、男女ふたりきりで一晩過ごす状況で、そうならない方がおかしい」

「だ、だよね」


ぎこちなく笑って同意する私。

河瀬くんもいたって普通の男なんだなぁと、当たり前のことだけれど少しの驚きもあった。

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