無愛想で糖度高めなカレの愛
私は、五歳下の妹とアパートにふたり暮らししている。

そこに彼氏が泊まるというと、私の居場所がなくなってしまう。部屋数は足りるけれど、問題はそれじゃない。

前も彼氏が遊びに来たことがあったけど、隣の部屋でイチャイチャされて大迷惑だったのだ。

泊まりとなればきっとさらに……あぁぁ、考えるだけでイヤ!!


だから、こういう時は私は家を出ることに決めている。

それは頻繁にあることじゃないからまぁ良しとするけど、急なお泊りはやめてって言っておいたのに!

ていうかまず、勝手に決めるな!


……と、速攻で文句の文を打って送るけれど、結局折れるのはいつも私。

沙織はこうと決めたら意地でも実行するからなぁ。

今日は美結ちゃんも合コンだと張り切っていたし、近くに住んでる友達は、彼氏持ちや家庭があるコだけだし。

花の金曜日である今日、泊めてくれる人はいなさそう。


「どうしよう……」


ため息混じりに呟いてうなだれた。

ホテルに泊まるしかない? でも、こんなことでお金かけるのもなんだか……。


「どうしたんですか?」


河瀬くんが怪訝そうに私の顔を覗き込み、とっさに首を横に振る。


「あ、ううん、何でも…………なくない、ちょっと聞いてくれる!?」

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