ぼくらのストロベリーフィールズ




「にーちゃんメシまだ~? 腹へった~」


「ちょっと待って。美味しいの作るから。ってそこケンカすんな!」



小学生の弟がうろうろしているその奥では、チビくん2人が取っ組み合いのケンカ中。



尚紀くんのお叱りによって、チビくん2人は大人しくなる。



その様子を確認した後、尚紀くんはこっそりと「ごめんね、騒がしくて」と謝った。



「ううん、にぎやかでいいじゃん。私一人っ子だし」


「でも、これ参考になる? 俺作れるの本当に普通のメニューなんだけど」


「いやいやすごいよ! ちゃんと味付けしてるし、手際もいいし」



料理教えてとお願いしたことを覚えていてくれて、尚紀くんは私を家に呼んでくれた。


ちょうど両親が夜勤で、のばらちゃんも気を遣わなくていいかな、ということで今日。



メインは手作りのコロッケ。


他にもほうれん草のおひたし、ネギの味噌汁と、冷蔵庫に入っていた酢の物。



すごいなぁ。これぞ家の料理って感じ。



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