ぼくらのストロベリーフィールズ







『こちら情報班! ザコ2人はまかせろし!』



一吾くんや尚紀くんたちとのグループラインに、ヒュウガくんからのメッセージが届く。



友達の彼氏――ナズちゃん主催の合コンで出会った男子は、尚紀くんの知り合いだった。


中学の頃はパシリ扱いの奴だったとのこと。



『はいこれ完全にクロ~』



もう1つ、一吾くんの友達サトゥーくんからラインが届く。



下駄箱の前で、ナズちゃんたちがローファーにカッターナイフを入れている写真。


拡大するとその下駄箱に表示された私の名前が見えた。



バイト代で新品のローファー買わなくちゃな……。


そう思いつつも、みんなに協力してもらって申し訳なさとありがたさが同時に生じた。



『お前のクラスのヤツから証言ゲット!』


『俺も聞いたよー。ボスが一吾のファンなんでしょ?』


『そうそう。俺その子狙ってたのにマジショックだし~』


『おれいらない。ヒュウガくんどうぞ』


『いらねーいらねーまじ返品!』


『返品って。別にお前付き合ってねーべ?』



ちょっと待て。


なぜこんなにみんなノリノリなんだ……。





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