ぼくらのストロベリーフィールズ
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☆
え、うそ!? これって……そうだよね? だよね!
人でごった返している下駄箱近くにて。
私は驚きのあまり、口を半分ちょっと開けたまま、クラス発表の掲示を見つめていた。
今日から、高校生活がスタートする。
さっきまで新しい友達作らなきゃとか、スカート丈これくらいで大丈夫かな、とか、
そわそわと考えていたはずだけど。
クラス表の1年A組の欄に、
『榊田 一吾』
という名前を見つけてしまったのだ。
思い出したのは、昔近所のマンションに住んでいた、か細くてか弱い、いじめられっ子の美少年。
私はいじめっ子たちを退治して、よく彼のことを助けていたっけ。
別に、正義感が強いとか、男勝り系女子とか、私はそういうキャラではないのだけど。
『……僕にはそんな力ないよ』
そう言って、何かを諦めたような顔をした彼がほっとけなかったのだ。
その一吾くんが遠くに引っ越してしまったのは、確か小学2年生くらいの時。
ってことは、7、8年ぶりに再会できるんだ。楽しみ!
「…………」
A組をのぞいてみたけど、彼らしき人はいなかった。
まだ来ていないのか。残念。