流れ星スペシャル
「こんなにあっさりと辞めさせて、大丈夫なんか、あのサラリーマン」
「さぁ? あんたが残ればええやん」
うるるんにささやいたら、そんな言葉が返ってきた。
「あの……、わたし、今の時給のままなら続けてもいいですよ」
美人女子大生が涼やかな声で言った。
「お、そうですか」
男はうれしそうに名前を聞き、資料を確認している。
「あれっ? キミはずいぶん時給が高いんやね。焼きが出来るの?」
「いえ、接客だけです」
「じゃあ、なんでこんなに高いんかな?」
男は腑に落ちない様子で首を傾げた。
「富樫さんからは、その……、わたしがいたらお客さんが来てくれるからと言われてました」
「へ?」
「可愛い子がいると、それだけで宣伝になるからって」
と、上目遣いで男を見つめる。
「よー言うたな、自分でそこまで」
心の声が、思わず口をついて出た。
「富樫さんのお気に入りやったもん、あの子」
うるるんも小声でささやきながら、口をとがらせる。