流れ星スペシャル
「あの、ありがと」
気がつくと、横にアズが立っていた。
「何が?」
「飲み会。桂木さん、気が晴れるかも」
「あー、ちょっとはな。楽しい会にしよーぜ」
オレがそう笑うと、アズは神妙な顔つきになる。
「あの、さっきはゴメンね。なんかムキになっちゃって……」
「何が?」
と聞きつつ、さっき一瞬気まずくなった件だと思う。おそらく。
「チャンスだとか思ってないって言ったけど、やっぱわたし、桂木さんに対しては邪心があるんやな、きっと……」
なんてアズはタメ息をついた。
「邪心?」
「好かれたいとか、いい子やと思ってほしいとか……。例えばトシくんが調子悪そうやったら、何も考えずに『大丈夫?』とか聞けるやろ? でも、桂木さんには邪心が多過ぎて、何も言えんくなる……」
「あー」
「そこをカッコつけてるって、トシくんに指摘されて……。図星やったからあんなに反応してしまったんやと思うわ」
へへ、と恥ずかしそうにアズが笑った。
「ま、飲み会のときは、しっかり桂木さんの隣の席ゲットしときや」
「うん。がんばる!」
オレの励ましに、ちっこいガッツポーズを作り、アズは作業に戻っていった。
はは……。
戻りて~。
落とせない女はいないと思い込んでいた18歳のオレに……。