流れ星スペシャル
「もー、飲みすぎ! アル中のおっさんみたい」
うるるんはギュッと桂木さんをにらみつける。
「今日は飲んでええって、トシが言うたもん」
ゴシゴシとまぶたを擦りながら、叱られた子供みたいに桂木さんは言う。
「じゃー罰として……チューして、店長」
と、うるるんは言った。
「へ?」
「だってもう、不倫とちゃうもん」
うるるんはもう唇をとがらせて、桂木さんを見あげている。
「これはまた、エグイこと言いますね」
ユースケがオレにささやいた。
「ほんまうるるん、平気で人の傷口えぐるからな」
ふたりして苦笑する。
「ね~、店長」
ふざけているのかマジなのか、うるるんは上目遣いに、桂木さんの目の中をのぞき込む。
「そうか、もう不倫じゃないんか……」
初めて気づいたように、桂木さんはぼんやりとそうつぶやいた。
それからスッと腕を伸ばし、うるるんの頬を右手で包むようにして、じぃっとその目を見つめる。
「うわ、相当酔っぱらってますね、店長」
低くささやくユースケ。
「てか、ヤバない?」
なぜかハラハラするオレたち。