流れ星スペシャル
「でも、オレがまちがってました。またキミにそんな顔をさせてしまった」
なんて桂木さんはつぶやいた。
えっと……
わたしは今、どんな顔をしているの……?
動けずに固まっているわたしの頬に手をのばして、彼の指先がちょんと涙の粒を払った。
「泣かないでください。オレが幸せにしますから……」
桂木さんは低くそうささやいた。
「え……」
「好きです、沢井さん」
彼の言葉がやっと脳みそに届いて、心のひだに沁み込んでいく。
「ほん……と……?」
「あ、わ……っ」
とたんにダダーッと涙が溢れだし、桂木さんがあわてた声を出した。
「ほんとです。こんなオレじゃ、信用できへんかもしれんけど。
リカコのことで社内でとやかく言われるだろうし、バツイチだから沢井さんのご両親もがっかりさせてしまうけど……。
でもオレ、もう迷いません。沢井さんはオレが幸せにする」
そんなことを宣言してくれる。