流れ星スペシャル


「えー、全員揃ったようなので始めます」


おもむろにスーツの男が立ち上がり、オレと学生たちの席の真ん中まで来て大声をあげた。


「こんにちは。トコワカ商会の桂木慎一郎です。今日はお忙しい中駆けつけて頂き、誠にありがとうございます」


ペコリ、と男は深々と頭を下げた。


「声、張りすぎやねん」


向かいでうるるんがボソッとつぶやく。




「では、まず始めに……。誰か富樫さんと連絡が取れる方はいませんか?」


男の問いかけには、誰も何も答えなかった。


「ウソやん。あの子ら店長と連絡取ってるはずやで、絶対」


うるるんが小声でそうささやく。


あの子らとは、富樫さんの取り巻きの大学生たちのことらしい。




「それでは会社としても手の施しようがないので、本日付けで富樫さんは退職されたとみなして話を続けます。

えー、今後は私がこの流れ星アメ村店の店長として赴任致しますので、どうぞよろしくお願いします」


そう言うと、男はまた深々とお辞儀をした。



はぁっ? こ、こいつが店長?


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