黒狼と猫の総長様
わたしが悪いの?
まぁ、どうでもいいけど。
『……俺、いるから』
そんな声が聞こえ、扉の方を見ると、涙が止まったのか教室に入ってくる琉がいた。
気づかれてないとでも思ってるのか。
気を利かせて、屋上から去った。
まぁ、別にどうでも良かったんけど。
色々、面倒なことになりそうでもあったから。
『翔』
『……なんだ?』
『俺、賛成』
『……そうか』
琉の言葉を聞いて意味深な笑みを浮かべた黒髪がこっちを見て笑う。
『ありがとな』
何を言われるのかと少し身構えていた私に聞こえたその言葉に、思わず力が抜ける。
『何もしてない』
『いや、変えてくれた』
『自分で変わった』
琉のことなら、私は本当に何もしていない。
話を聞いただけ。
ただ、それだけだ。
それ以上でも、それ以下でもない。
……頭は撫でたけど。