Time Paradox

仕事

次の日の朝、リリアーナは何とか髪を染め、時間はかかったがグリーンのコンタクトを入れた。

見た目はすっかりモンフォワーシュ市民と化していた。

準備が整うと、ジャックの部屋の扉をノックした。

セドリックが扉を開けると、一瞬リリアーナだということに気が付かなかったようだ。

「いやぁ見違えたよ!また変な宗教の勧誘の人かと思ってドアを閉めるところだった!」

そう言ってリリアーナを玄関の所まで招き入れると、まだ準備の終わっていないジャックを急かした。


遅れてジャックもやって来ると、口をあんぐり開けてしまった。

「父さんが間違ってドアを閉めようとしたのも分かる気がする…」

「リリアーナさん、これでどこに行っても大丈夫だ!」

「えぇ。私も自信がついたわ!行ってきます!」

「行ってらっしゃい!ジャック、リリアーナさん。」

そうして二人は、朝ご飯の時間より少し遅い、レストランが混んでいない時間帯を見計らって面接へと向かった。
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