時間よ、止まれ。
「井上、見せたいもの、あるんだけど…」
大事なサッカーの試合ですら緊張しないのに…
なんだ?
この緊張感…。
「うん、見たい…。」
その言葉を聞いて、チラリと彼女の方を見た。
彼女には、いつもの俺を煙たがっている様子は感じられなくて、少し頬を赤らめ、うつむいていた。
俺に初めて見せてくれたその表情が、あまりに可愛くて…
嬉しくて…
俺は、すぐにみんなが帰っている道とは違う道を選んで、綺麗な景色の見える場所に向かった。