無邪気な姫と気だるげな騎士
「意外とレインくんって草食系なのか。」
「そうね…ラディーもラディーで迫っちゃえばいいのに……」
もうやだこの夫婦。
なんだったんだ?俺らの気まずい空気は。
少なくとも俺と姫様は未遂でも関係は崩れた。
姫様を傷つけてしまったことには変わりないのだ。
「王様、女王様。あなたたちが思ってるほど姫様は図太くありません。すごく、繊細なんです。」
グッと拳を握りしめていう。
「僕は…そんな姫様を傷つけてしまいました。何か罰をお与えください。」
罰を受けたところで許される行動ではない。
だけど、罰を受けることに意味があると俺は思う。
頭を下げると王様はため息をついた。