鬼部長の素顔



それから私たちは寝る前
5分だけと決めて
毎日電話する事にした


「5分って短すぎっ」


『話したい事あったのにって思ったら、明日の楽しみが増えるじゃないですか』


「それでも足りない」


『それ以上話したら、仕事休んで会いに行きそうだからダメです』


「…………俺も」



そんな甘い5分間の電話
それだけで、今までの寂しい気持ちが
どっかに吹っ飛んでいった


だから自分の変化に
全く気がついてなかった



それは突然……前触れもなくきた
部長が出張から帰ってくる5日前だった
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