砂糖
放課後の教室


        温かい昼時。

    太陽の包まれるような暖感と

    肌に馴染むような気持ち良い風。


        つい眠くなる。


        うとうと。。

      顎をついていた肘が

    漫画のようにカクッとなった。


       驚きで目が覚め

   心臓がドクドク大きく鳴っている。



         その時

      自分の名前を呼ぶ声が

        耳に届いた。


   ただでさえ収まらないドキドキが

         一層増す。


     窓から吹き込む風でさえ

        私の暑さを

       癒やしてくれない。


       私を呼んだのは

        先生だった。



     最近眠そうにしている私を

  なにかと気にかけてくれていたのだ。


        先生はいつも

      目の下にくまがあって

      疲れているみたいなのに

        他人を気遣う。


         でも決して

     その思いをさとられぬように

          接する。


     「先生って素敵ですね」


       私は小さくそう

         呟いた。

< 1 / 2 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop