強引なカレの甘い束縛
部内会議は普段よりも早く終わったようで、部長をはじめ出席していたメンバーが順に席に戻ってきた。
しばらく静かだった部署内に慌ただしさが戻り、会議中にかかってきた電話の連絡等を済ませていると、不機嫌な声が近づいてきた。
振り返ると、大原部長と陽太が姿を見せた。
「納品まで余裕がないんで、週末の出勤と処理用の機械を動かす許可を出しておいてくださいよ」
「お前、今月の休日出勤、これで何日目だ?」
「まだ三日ですよ。先週は部長のひとり言を聞きにバーベキューを楽しんだので、一週飛びましたよ」
「プロジェクトが動き出してるから完全に引き継ぎが終わるまで忙しいのはわかるけど、土日のどちらかはちゃんと休めよ」
呆れたような声の大原部長に、陽太は苦笑しながらその場を離れ自分の席に戻った。
そして、机の上に幾つか並んでいるメモを手に取り、会議の間の電話の確認や伝言を読んでいる。
会議がうまくいかなかったのか、硬い表情の横顔を見つめていると、私の視線に気づいたようにきょろきょろと視線を揺らしている。
私と目が合うとその途端表情を緩めて目を細めた。
すっと上がった陽太の口角にほっとし、私は立ち上がると陽太に近づいた。