強引なカレの甘い束縛
陽太が砂川さんにお願いし、砂川さんの旦那様である園田さんと会う機会を作ってもらったと聞いた時には、かなり驚いた。
わが社が総力を挙げて取り組んでいるプロジェクトのリーダーを務めている砂川さんの下、その仕事に力を注いでいる陽太。
砂川さんとはそれまでにも同じチームで仕事をしたことはあったとはいえ、本格的に指導を仰ぐのは初めてで、日々その的確な指示に目が覚める思いだと言っている。
大袈裟に言っているようだけど、全部が全部そうではないはずだ。
プロジェクトに召集されることも初めての陽太にとってはそのリーダーである砂川さんの言葉は絶対で、勉強することばかりに違いない。
そして、砂川さんの旦那様は、プロジェクトですすめているシステム開発の発注元である銀行側のリーダーだ。
旦那様である園田さんと砂川さんはこのプロジェクトの成功のため、発注元と開発側という互いの立場を超え、双方の内情を理解し合いながら業務をすすめている。
男として、そして人として何か感じるものがあったのか、陽太は園田さんのことを尊敬し慕っている。
園田さんはわが社の上層部の意見に異を唱えることもあるし、銀行側に「発注元」というおごりがあればその場で叱るとも聞いている。