強引なカレの甘い束縛


傷みのせいで片足で軽く飛んでいる陽太は顔をしかめて私をにらむ。

その顔もなかなか整っていて、にらまれているのに怖いと感じるどころかドキリとしてしまう。

どこまで陽太が好きなんだ、私。

その気持ちはすでに伝えたはずだと思いながら、十分でなかったのかと嬉しい誤算に気持ちが弾む。

せっかくの休日、ふたりで仲良く過ごしたいのはもちろんだけど、陽太に自分は好かれていると実感できるこの時間も捨てがたい。

もっと妬いてくれたらいいのになあ、なんて思ったりもする。

陽太と気持ちを寄り添わせてからまだ間もないというのに、私の思考回路はこれまでとはまったく違う筋道をたどっていく。

つま先から頭のてっぺんまで、作り替えられていくような感覚に包まれて心もとない。

陽太が好きだという気持ちを常に心の奥にしまいこんで、なんの変化も作らないように頑なだった自分を忘れてしまいそうにもなる。

そうでなければ私が大切にしていた変化のない毎日が壊されるようで、不安だったのに、いざ陽太と気持ちを確認し合えば、意外に変化に順応できることに気づいた。

好きだと思う大切な人の言葉ひとつ、動きひとつで右往左往し、感情の制御に戸惑うなんて、私が何よりも避けていたものだ。

けれど、陽太から与えられるそんな面倒くさいあれこれに手をこまねきながらも逃げ出したいとは思わない。




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