強引なカレの甘い束縛
「ふふっ。陽太の腕も、筋肉がついていてがっちりしてる」
「これくらい、普通だろ? それに、実際にちゃんと見たこともないのによく言うよ。さっきはカウンター越しに輝さんの腕をじっくりと見てたくせにさ」
「あ、あれは、まあ、ちょうど目の前にあったし、やっぱ目が離せなくて」
まくり上げたシャツから出ていた筋肉の動きが刺激的で、なかなか視線を外せなかった。
「ちっ。輝さんと俺を比べられても困るんだよな。見た目も人間の大きさも勝てる気がしない。第一、七瀬は俺の筋肉を見たことないだろ?」
「う……ん。あれ?」
陽太の言葉に、ふと思いだした。
そういえば、陽太の体を見たことがないだろう云々という会話を、たしか今日している。
『マカロン』に着く前だったと思うけど、そのときの陽太はたしか……。
「早速見せてやろうか?」
「え」
陽太のからかうような声に、思わず視線を向けると、にやりと笑っている口もとが目に入った。
「さっきも今と同じこと言ったけどさ、俺の体は七瀬のもので七瀬の体は……って、何度も叩くなよ。痛いだろ。それに、そんなに俺の筋肉が見たいなら、遠慮することって、おい、蹴るなよ」
「うるさい。そんな恥ずかしいことばかり何度も言わないでよ」
「だからって蹴るなよ」
私は照れるようなことばかりを言う陽太の腕を叩き、それだけでは口を閉じなくて足を蹴った。