強引なカレの甘い束縛
「綺麗……」
陽太の胸に体を預けているのが恥ずかしくて逃げ出したくても、それを後回しにするほど、見入ってしまう。
大きさや枠の違い、ダイヤの色だって幾つかある。
普段アクセサリーに縁のない私でも、画面越しだとはいえ、こうして目の前にたくさんの輝きを並べられればため息すら出ない。
私も女の子だったんだなと、思う。
「この店の店員さんが、色々教えてくれて、カットやカラットとか、まあダイヤ全般。だけど、七瀬が一生使うものだから、七瀬に選んでもらった方がいいし。で、どれがいいんだ?」
パソコンの画面と私の顔を交互に見ながら、陽太が問いかける。
「あの、これって、その。いわゆる婚約指輪ってやつ?」
画面の中で輝く指輪を見れば、聞かなくてもわかるけれど、やはり聞かずにはいられなかった。
「もちろん。結婚指輪はふたりで一緒に見に行くつもりでいるんだけど。あ、婚約指輪も一緒に見に行くか? 会社の女の子の間で流行ってるらしい『ジュエルホワイト』っていう店だけど」
「あ。うん……」
画面に映っている指輪も『ジュエルホワイト』のものだ。
会社の女の子、というよりも、世間の多くの女性が憧れるブランドだ。
私も雑誌で欲しいなと思うアクセサリーを見つけるとその多くは『ジュエルホワイト』のものだ。
だけど、値段をみれば、決してお安いものではなく、買うまでには至らず。
お店に行ったこともない。