強引なカレの甘い束縛


「砂川さん、左手の指輪、キラキラしてますね」

陽太のからかうような言葉にも照れることなどない。

「マリッジリングなの。毎晩奏がお互いの指輪を磨いてくれるからキラキラ感はかなりのものでしょ?」

すらすらと言ってのける。

旦那さんが砂川さんをかなり大切にしているという話はよく耳にするけれど、マリッジリングの手入れまでしてくれるなんて、相当だ。

これまで一生懸命仕事に没頭し続けてきた彼女の幸せそうな顔を見ていると、私も嬉しくなる。

地道に頑張れば、いいことが待っている。

そんな気持ちにさせてくれる砂川さんは、やっぱり憧れの女性だ。

普段、それほど長く話すチャンスもない砂川さんと一緒のバーベキューなんて予想もしていなかったし、陽太の運転手として来たという遠慮もあったけれど。

せっかくだから、私もバーベキューを楽しもう。

うん、こんな機会、最後かもしれないし。




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