強引なカレの甘い束縛
気持ちを切り替えて、砂川さんの指輪から視線を動かすと、ほんの少し不機嫌になった彼女の声が聞こえた。
「薫さんに頼まれると断れないから毎回持ってくるけど。単なるバーベキューで何万円もするウィスキーを飲むなんて聞いたことない。輝が安くわけてくれるからっていっても持ってくる私は大変なんだから」
「お疲れ様です。砂川さんが調達してくれるお酒が飲みたくて参加するメンバーも少なくないですからね」
「まあね。輝の趣味でいつも用意してもらうけど、マニアが見たら隠したくなるようなお酒らしいから、がぶ飲みせずに味わって欲しいわ。このためだけに毎回召集される私のことも考えて味わってよね」
呆れた声で話す砂川さんの足元のクーラーボックスが気になり、視線を向ける。
すると、そんな私に気づいてくれたのか、開いて中を見せてくれた。
すると、中にはたくさんのウイスキーが入っていた。
お酒に弱い私には銘柄なんてわからないし、値段だって見当もつかない。
けれど、丸みを帯びたものや、細長いフォルムのもの。
そのどれもがガラス細工のように綺麗で見惚れてしまう。