強引なカレの甘い束縛



「さすが一部上場企業の部長だね。大きな家に住んでらっしゃる」

離れた距離からでもわかるその大きさに、うらやましさが声に混じる。

「俺も初めて呼ばれたときにはびっくりしたな。だけど、部長の仕事ぶりを見ればそれも当然だろ? 管理職になっても仕事には一切手を抜かないし仕事量も半端なもんじゃない」

「そうだね。誰よりも早く出社して、遅くまで仕事しているし」

「単身赴任だった時期もあったらしいし、がむしゃらに働いたご褒美があの大きな家だとすれば、当然だ。それに、頑張ればいつかはあんな家を建てられると思えば励みにもなるし」

きっと、陽太は何度もそう考えたんだろう。

迷いのない声からは、いつか自分も大原部長のように大きな家を建てたいと思う気持ちが感じられる。

それだけでなく、そのために仕事を頑張ろうという意気込みも伝わってくる。

ハンドルを左に切るタイミングでちらりと陽太の横顔を見ると、少しずつ近づいている大原部長の家をじっと見つめている目にどきりとする。



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